オビクジャクアゲハ(ルリオビアゲハ)/Papilio palinurus

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蝶図鑑
光の向きによって輝きが変化。エメラルドグリーンになったり金緑になったりする。
2024年4月23日 マレーシア・ペラ州
花から花へ、飛び移る瞬間 。
2024年4月23日 マレーシア・ペラ州
輝きを美しく写すのが難しかった。ほどんどの写真はこんな感じに写った。
美しいだけでなく……か、かわいい!反則!
一度だけ花壇の地面を背景に撮影できた。美しさが際立つ。
2024年4月23日 マレーシア・ペラ州
大規模な蝶の温室。クアラルンプールバタフライパークにもいた!
2024年4月23日 マレーシア・クアラルンプール

初めての海外での運転し
10日間のマレーシアひとり旅。

オビクジャクアゲハとの出会いが
この旅で1番興奮して、忘れられない瞬間だった。

首都クアラルンプールから北に300km。
僕は、山奥の町に一週間ほど滞在した。

この旅の1番の目的はマレーシアの国蝶
アカエリトリバネアゲハの集団に遭遇すること。
想像以上の大集団を目の当たりにし、夢が叶った。

この旅のもう一つの目的がこの蝶。

楽園のような山奥で町を探していると
民家の花壇にコスモスのような花が植えられている。

それを遠目で見たとき、
目に元まらぬ速さで眩しいエメラルドの輝きを放ちながら舞う
オビクジャクアゲハが視界に入った。

それを目にした瞬間。
僕は全速力で走り出していた。

しかし、撮影は叶わず消えて行ってしまった。

それからずっと、その花壇に注意を向けながら
蝶を撮影していたが、その日は姿を見せなかった。

二日後、再び同じ場所を訪れて
この花壇の前でひたすら待ち伏せをした。

「き、来た。」
「これを逃したら、もう会えない気がする。」

今までにないくらい頭が真っ白になり、
凄まじい集中力だったのを、今でも覚えている。


「1秒も無駄にはしない。」
「この蝶を撮影するために、全神経を捧げる!」

たった5分にも満たないチャンスだったと思う。

しかし、僕にとってその5分は
果てしなく長く感じたようで
集中しすぎてあまり覚えていない…

人は興奮しすぎると
体感時間や感覚がおかしくなるのだと
この蝶を撮影して感じた。

それ以降、オビクジャクアゲハはやってこなかった。

姿を消した後、僕は力尽きてしばらく座り込んだ。


ドキドキしながら、短時間で何百枚も撮影した写真を見返してみる。

「めっちゃいい写真!たくさんある!わお!」

自分でもびっくりするくらいに
この蝶を美しく、正確に捉えることができていた。

多分、蝶撮影の中でトップクラスに没頭した瞬間。

マレーシア蝶旅の写真と
エピソードを凝縮した一冊!

蝶の旅をまるっきり追体験しながら、
蝶の世界を楽しめる構成になっています。

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