
近所の森では、何頭かのアサギマダラがヒヨドリバナを訪れていた。
夕暮れになると姿を消し始める中、一頭だけずっと花から離れなかった。
沈む太陽に翅が透けて、まさに自然の織りなすステンドグラスのようだった。
彼岸花からヒヨドリバナへ
9月後半から彼岸花の季節。一年の地元蝶活の中でも特に楽しみにしている季節。
あっという間に儚く彼岸花の盛りが終わると、それに続いて一大イベントが待っている。
近所の森ではヒヨドリバナが咲き始め、それに合わせてアサギマダラが飛来するのだ。
この花と季節の移り変わりのタイミングが大好きで、
毎年のようにカメラを持って、ワクワクしながら歩き回ってしまう。

彼岸花のピークは終わり、新鮮な株は残りわずか。
そこにアゲハたちが集まってきた。

キタキチョウはまだ夏型の姿が目立つ。
ピカピカの翅の表を撮影できてうっとり。
キタキチョウの黄色と黒色は、ひときわ美しいと思う。

近所の森ではヒヨドリバナが盛り。
夏眠明けのミドリヒョウモンが集まってくる。

この子は、夕方16時ごろからずっとこの場所を離れず
日没近くまでヒヨドリバナで吸蜜していた。
10月3日

ヒヨドリバナのカットも良かったけど、木の枝で休む姿にも風情を感じた。
夕暮れの秋の森の、少しひんやりとした空気が伝わるだろうか。

え!?名古屋郊外で、10月にピカピカのスジグロシロチョウ!?
何年も通っているけど、この場所でスジグロシロチョウを見たのは、これが初めて。
自分の中ではかなりびっくりニュース。
今月の散歩道
いつもの散歩道には、花壇があり、草地があり、そして樹液の出る木がある。
散歩をするときには、いつものぞいて、蝶がいないか見ている。
この木は、10月になると午前中しか日が当たらなくなり、午後には蝶もほとんどやってこない。
スズメバチは朝から夕方まで、何頭も群れていて、樹液をむさぼっている。

10月だが、新鮮なヒカゲチョウが散歩道にとまっていた。
あまりの美しさに、急いでカメラを取りに戻り、サンダルを土まみれにしながら撮影をした。

瑠璃色の帯ではない場所に、瑠璃色の斑紋がある!
色づいて落ちていくソメイヨシノの葉に朝日が透ける、近所の森の秋。
10月13日

この時期にもいるんだ。ここ数年で、近所でも見られるようになった。
どんぐりが落ちる林床がお気に入り。
10月13日

色づく葉を背景に、秋を凝縮した一枚。

すばしっこくて撮影が大変だけど、近づいて、独特な翅の裏の造形を堪能。
10月27日

飛び古しても、美しさは健在!
10月27日

ハギの花は終盤。最後に残った花に数頭のキタキチョウが行ったり来たり。
10月27日
カレンダーと写真集づくりに打ち込む。
創作の秋


気づけば、キタキチョウも夏の装いから秋の装いへ。夏のように暑い日もあったけれど、10月末には長袖で過ごす日が多くなった。いよいよ、蝶との出会いが少なくなる冬がやってくる。
10月は、燃え尽きから少しずつ立ち直り、蝶を追いかける時間だけでなく、日々の暮らしも楽しめるようになった。大好きな金木犀の香りに癒され、朝6時に起きてランニングをする。朝日を浴びて一日が始まり、日中は蝶のウェブサイトやカレンダー、写真集の制作に取り組み、夕方からはオンライン家庭教師をする。過ごしやすい気候の中で季節の変化を味わいながら、心地よく日々を重ねた10月だった。
今年も蝶カレンダーを販売する時期がやってきた。気づけば、もう5年目。毎年、多くの方に手に取っていただき、職場やデスクに飾って「癒されています」と声をかけてもらえるのが本当に嬉しい。
昨年から卓上カレンダーは自分でデザインし、裏面には別カットとコラムを載せている。印刷や紙にもこだわり、自分用にも一つ置いて、創作の合間に眺めたり、日付の確認や予定づくりに使ったりしている。今年も写真を悩みながら選び、12種の蝶に絞った。裏面まで納得のいく仕上がりになり、気に入ったカレンダーができた。
カレンダーの商品写真を撮るため、近所の森を訪れた。この森では例年、10月前半を過ぎると見かけなくなるアサギマダラが、今年は10月20日を過ぎてもまだとどまっていた。この日は夏日で、汗だくになりながら撮影した。冷房が欲しくなるほど暑かったのを覚えている。
カレンダーの告知や販売ページを整えたあと、10月最後の10日間は、ずっと作りたかった写真集の制作に取り掛かった。
『日本と世界の蝶図鑑』を出版したことで、「もっと自分の手で蝶の作品を作りたい!」という気持ちが強くなった。創作への情熱も戻り、図鑑を作る前から温めていた構想を、ようやく形にし始めている。
図鑑は、持ち歩きながらたくさんの蝶に出会えるポケットサイズ。その一方で、撮影してきた蝶たちの姿を、大きな写真でもじっくり味わってもらいたいと思っていた。翅の細かな模様や輝き、その場の光や空気まで感じられる一冊を作りたい。
そんな思いで制作しているのが、『蝶写真集・BEST 2025 2026』だ。A4サイズに大きな写真をふんだんに使い、2年間のベストショットを、蝶との出会いや撮影時の思い出とともに時系列でたどる一冊にする予定。全体で100ページほどになる見込みだ。
制作過程や進捗も、また別の記事にまとめたい。
