最愛の蝶『蝶を追いかける僕の原点』
和名:ヤマキチョウ
学名:Gonepteryx rhamni maxima
生息地:本州のごく限られた高原。絶滅危惧種に指定されている。
特徴:約1年間も蝶の姿で生き延びる。8月ごろに羽化をして活動をし、そのまま冬眠。
そして翌春から夏前まで再び活動をして、次の世代へ繋ぐ。日当たりの良い草原のような環境に出現する。
食草はクロツバラ。


2019-8-8 長野県


ヤマキチョウは僕の1番好きな蝶。
小学生の時、サンタさんに頼み込んでプレゼントしてもらった、本格的な日本の蝶図鑑。
穴が開くほど読んで、1番憧れた蝶はこのヤマキチョウだった。
もっとド派手でかっこいい蝶はいるけれど
なぜか小学生の頃の僕は、ヤマキチョウに1番惹かれた。
しかし、ヤマキチョウはかなり珍しくて会うのが難しい蝶…
小学生の僕には到底見つけられないような存在だと思っていた。
小学6年生の頃、名古屋市の教職員の方が主催する「昆虫合宿」に参加した。
この合宿では、市内から募った昆虫好きが集まり、
長野県の高原へ2泊3日の昆虫採集をしに行くものだった。
なんと、そこでヤマキチョウに会えてしまったのだった…
真夏の高原のアザミにやってきたレモンイエローの重厚な羽。
それは図鑑で見るよりも鮮やかで、とても魅力的だった。
本当に会えてしまった。
それから10年近くが経過し、蝶を殺めて標本にするのではなく、
愛情を込めて撮影をして、生きてる蝶の美しさを届ける活動を始めた。
蝶撮影を始めて間もない頃の2019年。
小学生の頃の記憶を辿って、再び会えた時の感動は本当に凄まじかった。
それから毎年、カメラの腕も磨き
ヤマキチョウをたくさん撮影した。
飛翔する姿も、花の蜜を吸う姿も、夏の草原に佇む姿も…
何もかもが愛おしい。
自分の原点のような存在。
あの頃の感動をずっと忘れず。
これからも蝶と向き合っていきたい。











